熱は高い場所から低い場所へと移動する性質があるため
この熱の流れを遮断できれば断熱性は上がります。家で熱の出入りが激しい箇所は実は「窓」です。
その流入割合は、冬場は暖房で温めた室内の熱は52%も外に流れてしまい、
夏場は冷房時、外の熱が74%も室内に流れ込んでいます。
家の断熱性を上げるために必要なことは、「窓」を見直すことが必要です。
窓の断熱
熱の出入りが一番大きい「窓」
日本の窓枠は熱の出入りがしやすいアルミ窓が多い
窓は枠とガラスで構成されています。日本ではガラスはペアガラスや低放射ガラスも多く普及され、熱の伝導率を低くできるようになりましたが、窓枠の伝導率に関しては海外に比べかなり劣っています。
日本で多く使用されている窓枠はアルミで、これはとても熱を伝えやすく
断熱性は大変低いです。アメリカでは全50州のうち、24州でアルミサッシの使用が禁止されているほどです。
北海道では「樹脂窓」の普及率が高い
寒さの厳しい北海道ですが、ヒートショックが要因と
考えられる疾病の死亡率は地域で比較すると最も低くなっています。
北海道では、冬でも家の中では半袖で過ごせるほどに暖かく、
室内の温度差がほとんどありません。北海道の住宅は断熱性に重点を置いて作られており、
窓に於いては「樹脂窓」が約90%を占めています。
一方、温暖地は断熱性が重要視されず、冬は室内の冷え込みが厳しく、
「樹脂窓」が採用された家は10%にも届かない状況です。
ヒートショックが要因で起こりやすい疾患の死亡率に関する、地域ごとの統計。比較的温暖な、中国、四国、東海地方が上位を占める。九州・沖縄地方の呼吸器疾患1位は、湿気によるカビなどが原因と予想できる。
世界では樹脂サッシが主流になりつつあります
樹脂サッシのルーツはエコの意識が高いドイツです。
半世紀前からサッシが開発され、
現在ではドイツの60%以上の家で樹脂のサッシが普及しています。
開口部の断熱基準を厳しく規制しているドイツ以外の先進国でも、
樹脂サッシの普及率は65%を超えています。
けれども日本では7%ほどしか普及されていません。
日本では窓の断熱に対する意識がまだまだ低いことがわかります。
熱の流出を半減させる「樹脂窓」のチカラ
冬場ではアルミ複層ガラス窓では52%の熱が室内から流れ出ますが、
樹脂窓にすると20%になり半減します。
単板ガラスの窓なら、さらに大きな差が出ます。
これだけの差があれば、樹脂窓に交換した途端に夏の涼しさと、冬の暖かさの違いを
ハッキリと実感できます。
体感温度アップ!させる「樹脂窓」
湿度や風、日射など周囲の環境に体感温度は影響されます。
部屋の空気は暖かくでも、窓や壁が冷えていると温度は低く感じられます。
樹脂窓は窓自体が冷えにくいので体感温度は2℃も高く感じられます。
これはセーター1枚を着たほどの暖かさに相当します。
エアコンをストップしても心地よい室温をキープ
熱の出入りが抑えられる「樹脂窓」なら、エアコン停止後もアルミ複層ガラス窓に比べ、
夏は2℃涼しく、冬は4℃暖かくなります。
エアコンの設定温度をこの温度差分だけ変えられるので、光熱費が抑えられ省エネにも効果が期待できます。